Event Report
音楽寺子屋 戦後篇 vol.2 レポート
━2009年3月28日(土)、カワイミュージックスクールレプレ新宿にて
「音楽寺子屋 歌謡曲でつづる昭和の歴史 戦後篇vol.2」が開催されました。
その様子を年別に全3回に分けてお伝えします。
◆寺子屋師範
白井伸幸(元ビクターディレクター/歌謡史研究者)
◆聞き手
坂元勇仁(レコーディングディレクター/ゆ~たん音楽堂店主)
第2期 戦後篇 vol.2 朝鮮戦争で神風が吹いた
当日は電車が止まるというトラブルがあったものの、たくさんの方にご来場いただきました。
昭和24年
白井さんが当時の歴史的な背景や事件を振り返りながら、まずは昭和24年(1949年)に発売された楽曲を紹介していきました。
コロムビア
青い山脈◎藤山一郎、奈良光枝
トンコ節◎楠繁夫、久保幸江
長崎の鐘◎藤山一郎
悲しき口笛◎美空ひばり
ビクター
銀座カンカン娘◎高峰秀子
三味線ブギウギ◎市丸
テイチク
君忘れじのブルース◎淡谷のり子
「ニコヨン」という言葉や、下山事件、三鷹事件、松川事件などの大事件、また楽曲についての逸話や裏話など、スライドショーを交えながらの白井さんのお話は大変分かりやすく、会場ではメモを取る方も多く見られました。
昭和25年
昭和25年(1950年)の6月には朝鮮戦争が勃発し、日本にも大きな影響を与えました。
この年も、印象的な楽曲が数多く登場します。
お話に真剣な相づちを打つ聞き手。
コロムビア
越後獅子の唄◎美空ひばり
水色のワルツ◎二葉あき子
さくら貝の歌◎辻輝子
白い花の咲く頃◎岡本敦郎
イヨマンテの夜◎伊藤久男
買物ブギー◎笠置シズ子
「買い物ブギー」は最後の「ああしんど」というフレーズがとても印象的ですが、
これは笠置さんが歌詞を覚えるのが大変で、思わず漏れた一言なのだそうです。
ビクター
夜来香(イエライシャン)◎山口淑子
チューインガムは恋の味◎暁テル子
桑港(シスコ)のチャイナ街(タウン)◎渡辺はま子
キング
小判鮫の唄◎小畑実
星影の小径◎小畑実
白井さんが持っているのは暁テル子さんのCDです。
昭和26年
昭和26年(1951年)、朝鮮戦争による「特需」と呼ばれる影響を強く受けた日本。
そんな中でこの年も名曲が数多く誕生しました。
今回も紹介したい曲がたくさんあり、どの年も選曲には頭を悩ませたそうです。
コロムビア
あざみの歌◎伊藤久男
私は街の子◎美空ひばり
ビクター
僕は特急の機関士で◎轟夕起子、浪岡惣一郎、服部冨子
東京シューシャインボーイ◎暁テル子
高原の駅よ、さようなら◎小畑実
野球小僧◎灰田勝彦
キング
上海帰りのリル◎津村謙
ダンスパーティーの夜◎林伊佐緒
イベント終了後、白井さんと聞き手で記念撮影。
ご来場頂いた皆様、どうもありがとうございました!
次回、音楽寺子屋戦後篇Vol.3は2009年6月6日開催です。
戦後篇もいよいよ最終回となります。お楽しみに!